就職困難者

就職困難者だと会社にバレる?応募先にハローワークから伝わるのかをわかりやすく解説

就職困難者として認定されたあと、

「応募した会社に就職困難者だとバレるの?」
「ハローワークから会社へ勝手に伝わる?」
「紹介状に病気や障害のことまで書かれる?」

と不安になる人もいると思います。

私も制度を調べていく中で、ここはかなり気になるポイントでした。

先に結論

「就職困難者に認定されている」という情報が、一般求人へ応募しただけで自動的に会社へ伝わる、と考える必要はありません。

ただし、障害者求人へ応募する場合や、本人が求職情報を公開している場合、必要な配慮を会社へ伝える場合などは、障害に関する情報が会社に伝わることがあります。

そもそも「就職困難者」は会社の採用区分ではない

まず知っておきたいのは、

「就職困難者」は雇用保険上の区分

だということです。

就職困難者に該当すると、条件によって失業給付の所定給付日数が300日や360日になる場合があります。

しかし、

「就職困難者」という名前の採用枠が会社側にあるわけではありません。

そのため、一般求人に応募したときに、

「この人は就職困難者です」

という情報が応募先へ自動通知される仕組みではありません。

ハローワークの紹介状には何が書かれる?

ハローワーク経由で応募する場合には、紹介状が発行されることがあります。

公開されている紹介状の様式例を見ると、主に、

  • 紹介先の会社
  • 求人番号
  • 職種
  • 雇用形態
  • 応募者氏名
  • 紹介日
  • ハローワークの担当窓口

などが記載されています。

通常の紹介状そのものに、

「就職困難者です」

と大きく表示されるような一般的な様式ではありません。

病気や障害の情報をハローワークが勝手に会社へ伝える?

ここは重要です。

障害や病気に関する情報は、個人情報の中でも特に慎重に扱う必要がある情報です。

厚生労働省の案内では、障害に関する情報は「要配慮個人情報」として扱われ、取得には原則として本人の同意が必要とされています。

そのため、

ハローワークが本人に無断で、病名や障害の詳細を応募先へ自由に伝えるものではありません。

会社側についても、障害者手帳の写しなどを一律に応募書類として要求することは適切ではなく、必要な情報を示したうえで本人の同意を得て確認することが求められています。

では、どんなときに会社へ伝わる?

主に次のようなケースです。

① 障害者求人へ応募するとき

障害者専用求人は、障害のある人を対象とした求人です。

そのため、その求人に応募する場合は、

  • 障害の種類
  • 仕事上必要な配慮
  • 勤務上の注意点

などについて、会社と確認する場面が出てきます。

これは「勝手にバレる」というより、

障害者求人として応募する以上、採用や配慮のために必要な範囲で情報共有する

というイメージです。

② 自分で求職情報を公開したとき

ハローワークの求職者マイページでは、自分の求職情報を求人企業へ公開する機能があります。

ただし、この公開は本人が公開を希望した場合に利用するものです。

障害者として求職登録している場合も、公開を希望した場合に限り、求人企業が障害の種類などの情報を確認できる仕組みがあります。

つまり、

自分で「公開する」を選ばなければ、求人企業が自由に全部見られるわけではありません。

③ 応募先に配慮をお願いするとき

たとえば、

  • 通院日の調整をしてほしい
  • 勤務時間を調整してほしい
  • 特定の業務を避けたい
  • 休憩の取り方を配慮してほしい

などの希望がある場合、会社に必要な範囲で事情を伝えることがあります。

この場合も、

必要な配慮を受けるために本人が情報を伝える

という形になります。

一般求人へ応募するだけならどうなる?

一般求人の場合、

就職困難者として雇用保険を受給しているからといって、その情報が自動的に応募先へ通知されるわけではありません。

前の記事でも説明したとおり、障害のある人でも一般求人へ応募できます。

そしてハローワークの案内では、

一般求人へ応募する場合は、就労上の配慮などについて改めて事業主へ伝える必要がある

とされています。

裏を返せば、ハローワークに登録している情報がそのまま全部会社へ渡るわけではない、ということです。

一般求人に応募したら障害のことを必ず言わないといけない?

必ず応募時にすべて説明しなければならない、という単純な仕組みではありません。

たとえば一般求人で、

  • 特別な配慮が必要ない
  • 通常の勤務条件で働ける

という場合には、応募時に自分からどこまで伝えるかを考えることになります。

一方で、

  • 通院のため定期的な休みが必要
  • 業務上できない作業がある
  • 勤務時間の調整が必要

といった場合は、入社後のトラブルを避けるためにも、どこかの段階で会社へ相談した方がよいケースがあります。

求職情報を公開しているか確認しよう

ハローワークの求職者マイページを使っている人は、

「求職情報公開」

の設定を一度確認しておくと安心です。

求職情報公開とは、ハローワークに求人を出している企業が、登録した求職情報を検索できるようにする機能です。

厚生労働省は、公開するかどうかをマイページから切り替えられると案内しています。

「企業から直接オファーを受けたい人」には便利ですが、

どの情報を企業側から見られる可能性があるのか

は事前に確認しておいた方がよいでしょう。

オンライン自主応募なら?

ハローワークインターネットサービスには、求人によっては「オンライン自主応募」があります。

これはハローワークの職業紹介を介さず、自分で直接企業へ応募する仕組みです。

この場合はハローワークの紹介状も発行されません。

つまり、

オンライン自主応募=ハローワークが企業へあなたを紹介する仕組みではない

ということです。

ただし、オンライン自主応募だと、ハローワーク紹介を条件とする一部の助成金などの対象外になる場合があります。

企業がハローワークへ問い合わせたら全部分かる?

これも心配になるところです。

しかし、ハローワークが保有する個人情報は、個人情報保護の対象です。

会社が問い合わせれば、

「この人は就職困難者ですか?」
「何の病気ですか?」
「失業給付を何日もらっていますか?」

といった情報を自由に教えてもらえるわけではありません。

特に病気や障害に関する情報は、本人の同意なく第三者へ提供することが原則として制限されています。

再就職手当をもらうと会社に分かる?

再就職手当を申請する場合には、会社に採用・雇用されたことを証明してもらう手続きがあります。

そのため、

再就職手当を申請していること自体が会社に分かる場合はあります。

ただし、

「再就職手当を申請している=就職困難者」

という意味ではありません。

再就職手当は、一般の雇用保険受給資格者も条件を満たせば利用する制度だからです。

就職困難者だと伝わる可能性が高いケース

整理すると、次のような場合には応募先に関連情報が伝わる可能性があります。

  • 障害者専用求人へ応募する
  • 自分で障害情報を含む求職情報を公開する
  • 面接や応募書類で自分から説明する
  • 合理的配慮を依頼する
  • ハローワークに会社への説明を依頼する

逆に、

一般求人へ普通に応募しただけで、「就職困難者」という雇用保険上の区分が会社へ自動通知されるわけではありません。

伝えるか迷ったらどうする?

これは、

「隠すべき」

「絶対に全部言うべき」

という話ではありません。

大切なのは、

  • 仕事を続けるために配慮が必要か
  • 入社後に勤務上の支障が出そうか
  • 企業へ事前に伝えた方が双方にとって良いか

を考えることです。

一人で判断しにくければ、応募前にハローワークの専門窓口で相談できます。

私ならハローワークでこう聞く

「就職困難者として受給していますが、一般求人へ応募した場合、会社にはどの情報が伝わりますか?」

さらに、

「障害について会社へ伝えずに一般求人へ応募したいのですが、紹介状には何が記載されますか?」

と確認すれば、自分の応募方法に合わせて説明してもらえます。

就職活動中は応募書類の整理も大切

一般枠、障害者雇用枠、ハローワーク紹介、直接応募など、応募方法が増えてくると書類管理も意外と大変です。

自宅で求人検索や履歴書作成をする時間が増える人は、PC周りを使いやすくしておくと作業がしやすくなります。

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転職活動で迷ったら情報整理から

「一般枠で行くか」「障害者雇用も見るか」「どこまで会社へ伝えるか」など、就職困難者として再就職を考えると判断することが増えてきます。

そんなときは、焦って応募先を決めるより、自分が仕事に求める条件を整理するのも一つの方法です。

まとめ|一般求人に応募しただけで自動的に会社へ伝わるわけではない

  • 就職困難者は雇用保険上の区分
  • 一般求人へ応募しただけで就職困難者情報が自動通知されるわけではない
  • 通常の紹介状に病名や障害情報がすべて記載される仕組みではない
  • 障害や病気に関する情報は慎重に扱われる
  • 障害者求人では必要な範囲で情報共有する場合がある
  • 求職情報を公開した場合、企業が登録情報を確認できる場合がある
  • 配慮を求める場合は必要な情報を自分から伝えることがある

一番大切なのは、

「ハローワークに話したことが全部会社に筒抜けになる」

と考えなくていい、ということです。

ただし、応募方法や求職情報の公開設定によって、会社へ伝わる情報は変わります。

不安がある場合は、応募前に

「この求人に応募すると、会社には具体的に何が伝わりますか?」

とハローワークへ確認しておくと安心です。

次の記事では、

「就職困難者の認定に診断書は必要?ハローワークに何を持っていけばいい?」

を詳しく解説します。